さわりたい

ニートの日記と詩

 

 

ゆっくり、ゆっくり
あなたの声を聞かせて
唇が動く度にわからなくなる

少しずつ、少しずつ
あなたを教えて欲しい
このまま消えてしまいそうで

待って、待って
あなたの姿を見せて
いつかの白昼夢のように

短い歌の後は息を吸って
あなたの心臓になりたい
絞め付ける程に約束した小指は
あの日赤い糸と一緒に捨ててしまった

蜃気楼のように
ぼーっと佇むあなたが見える
声を掛けてもあなたは返事をしないまま