さわりたい

ニートの日記と詩

2015-01-01から1年間の記事一覧

32

私は今実家の自室で物に埋れている自室は私が実家を離れてから部屋とは言い難い程物が山のように積み重なっている。物置と言った方が正しいかもしれない。そんな自室で私は物に埋れている。気分は悪い物ではなく妙に心地よく落ち着く、それは何故なのだろう…

31

陽の光が差し込まない程の深海にて人魚姫人魚姫は人間に恋をしました罰として人魚姫はたった一人永遠に近い時間を深い深い深海の中ですごさなければなりませんでしたそれは恋をしてはいけないという人魚姫の決まりを破った罰でした死よりも重くずっとずっと…

30

散らかるテーブルは思い出の残骸

29

◎どうかどうか鱗を一枚ください×鱗?◎えぇ、あなたの体から生えているその綺麗な鱗を一枚でいいのです私にください、お願いです×申し訳ありませんが私の体には鱗は生えておりません◎いいえ生えているのです進化の兆しを伝える鱗が×????◎私は人魚になりた…

28

希望一人でくるまるシーツは冷たい真夏、暑さで寝間着がぐちょぐちょだそんな日でさえ一人で眠ると寂しく冷たい。大幅に空いたスペースにごろりと寝転がると、ふと、笑いが込み上げる。あはははは笑ってみても誰も反応はしてくれなかった。一人きりの部屋は…

27

あの男、このオトコ縋り付く手には垂らされた糸意図せぬ糸に凍りつき意図凍るすべからくどうにかしろと教わるあちこち巻きつけあちこち巻きつけこの男は誰だあのオトコは誰だこっちの男は誰だあそこの男は誰も知らない男達名前も知らない男達埃を払うように…

26

以前、一度だけ関係を持った女性が死んだという報せを受けた。その女性とは大学が同じというだけで他には特に接点が無かった。大学でも話した事は一度も無いばかりか私は彼女の顔や存在すら知らなかった。そんな女性と私が何故と、思うかもしれないが割とよ…

25

在りし日安寧の中微睡みに身を任せ森の深海へと在りし日を委ねる重くのし掛かる体温が気味悪くはねのけてしまったあの日のように記憶と意識の合致は創造性を蝕んで行く深く息を吸い込み深く潜るまだ誰も知らない花を見つけたそんな錯覚に陥るように私達は不…

24

小さな舟を漕ぎながら一体何処へ向かうのかを忘れている事に気付いていくいつからこの小さな舟を漕いでいたのか私は急にそんな事を考え身震いをしたそうして私は今日もまた舟を漕ぐ舟を漕ぐ

23

午前三時は平穏に明日の朝まで煤ける体日の光を浴びては羽化し変体遂げるその肉体に生える骨軋む音が近付く度に揺れて消える夜の夢

22

響く声に揺れる肉体木霊していく魂の共鳴星が落ちて月が嘆いて太陽は沈む静かに佇む客人はあちら向いたまま声をかけても何も言わない他人耳さえついていなかった他人他所の人と言われた他人、鼻がない大きな樹木に包まれるように安らかなれ瞬く時刻、告げる…

21

朝方ストーブをつける今日も積もったみたいだふかふかの毛布あたたかいココア彼女の好きなテレビ番組いつもつかってるヘアゴムぼくはサボテン例え君を抱きしめる事が出来なくてもぼくはずっとずっと君が大好きだよ手を繋いで外を歩く事が出来なくてもぼくは…

20

32異常気象のせいか例年とは比べ物にならない程の雪が瞬く間に降り積もり、雪で作られた大きな山は私の身長をゆうに越えていた。真白に埋もれている道路の真ん中で大の字になり寝転ぶと雪の冷たさが身体全身に伝わり気温の寒さが感じられた、頬や耳が段々と…