さわりたい

ニートの日記と詩

2017-01-01から1年間の記事一覧

赤と緑

12月雪が降り出す頃に私達は羽化する雪がしんしんと降り積もるこの街に幸せを運びにきた。この街の冬は長く寒い、何かの魔法にかかったように夜は長く昼は短い、太陽の光が届く事も少なく曇りの日々が多い。そんな中で日々を送るこの街の人達。 気温は摂氏マ…

ゆっくり、ゆっくりあなたの声を聞かせて唇が動く度にわからなくなる 少しずつ、少しずつあなたを教えて欲しいこのまま消えてしまいそうで 待って、待ってあなたの姿を見せていつかの白昼夢のように 短い歌の後は息を吸ってあなたの心臓になりたい絞め付ける…

12/10

揺れて踊って眠って口付けてあなたの心臓に近付きたい金木犀の香りを纏いながら誘うように手を差しのべるのあなたの心臓に近付きたいあと少しなのに遠く、遠く海のようになだらかでおののくあなたの心臓に近付きたい近いはずなのに遠く、遠く髪に触れる手が…

樹海の中

想いを閉じ込めて樹海の中うねりの中、悲哀を感じる人魚は樹海を泳ぐ永遠に続く悲しみの中光があまり届かないここは深海に似ていると人魚は笑ったその笑顔は何処か悲しくここには王子はいないと言うのに何を探すのか永遠にも似た樹々の群れの中今日も人魚は…

10/31

小指の約束 書く手が石に変わる動かないまま何年と経った文字や言葉が私の周りからいなくなったの、ではなく、私が感じられなくなった文字や言葉が話し掛けてくる感覚は久しく石へと変化を遂げたこの手も動き始めるだろう言葉を音に、声に、伝え、話し、意味…

恋または愛

あなたに逢いたいと 願い祈る恋は人生で2度だけ あなたに逢いたいと 心から想うのはただ1人だけ 繋がるのは空の濃い青さと切ない藍色

18

淡い色に 期待を 指を あなたの小指を 食べてしまったのは 綺麗で汚れていなかったから そのまま流れてしまえば それは風景になるのに 声を捨てる事は出来ずに

17

虚空に伸びる手は無数に 私の首を掴んでいる 悲哀に満ちているその手で 私を殺すのならば殺せばいい 遠くから聞こえるあの音は いつかのあなたの声のようで 胎内に戻ったような心地がした 海が内側から押し寄せてくる畝る 置き去りにした私にさようならを い…